COVID-19ワクチン 厚労省の審査で心筋炎・心膜炎被害の7割が10〜20代

厚労省のオープンデータに基づく健康被害レポート(2023年4月)
コロナワクチン メディアが報じないファクト 2023.05.01
読者限定

COVID-19ワクチンの健康被害を審査している厚生労働省の審査会が4月20日までに約2700件の審査を終え、約2400件の健康被害を認定しました。接種による死亡が認定され、死亡一時金等の補償対象となったのは計53人となっています。

一方で、約4500件の審査が終わっておらず、毎月、数百件単位で新規申請が受理されている状況が続いています。

このレポートでは、主要メディアでは伝えられていないCOVID-19ワクチンの健康被害について、審査・認定状況など中心にデータを整理してお伝えします。

このレポートを毎月配信する理由

COVID-19ワクチン健康被害レポートを定期的にお届けすることにした理由は、次のとおりです。

最初にお伝えしたいのは、このレポートは、接種中止を求める立場から発信するものではないということです。接種するかどうかは各自に委ねられることを前提に、デメリット・リスクの情報も隠すことなく提供されるべきとの考えから、このレポートを配信します。

このレポートで主に取り上げる健康被害の審査結果は、「副反応疑い報告」制度に基づく報告件数とは異なり、「健康被害救済制度」に基づいて、厚労省審査会の専門部会が、健康被害を救済する目的で個別に審査したものです。

COVID-19ワクチンの接種は2021年5月から本格的に始まり(医療従事者は2月から先行接種)、健康被害審査結果の公表は同年8月から始まりました。

申請書類が多く、医師の協力も必要となるなど申請の負担は決して小さくないため、一定の重い健康被害を受け、補償が必要な方々が申請しているとみられます。申請された案件のうち「通常起こりうる副反応」や「医学的にみて因果関係を否定する根拠がある」などと判断され、否認されているケースも少なくありません。いいかえると、健康被害救済制度で認定されているのは「通常おこりうる副反応」を超える健康被害が認められ、かつ、医学的にみて因果関係を否定する理由が見当たらない事案であり、判断材料となり得る重要なデータと考えられます。

COVID-19ワクチンの健康被害認定件数は過去40年あまりの様々なワクチンの中で最も多く、接種による死亡の認定件数も月を追って増えつつあります。被害の審査が追いつかず長期化している問題も起きています。こうした実態についてほとんどのメディアが沈黙を保っています。厚労省のサイトで公開されているとはいえ、一般の人には大変わかりにくい形で、全体像も把握しにくくなっています。

そこで、昨年9月以後、「コロナ禍検証プロジェクト」のnoteのページで審査結果のデータベースとそれに基づく分析結果を随時更新してきましたが、今後は、毎月1回程度のペースで、このニュースレターでレポートを出すこととなりました。

月3回分の公表データを踏まえて分析し、気になる傾向など分析結果もお伝えする予定です。

(第1回レポート本編の内容)
▼審査状況の概要(概況、月別審査状況の推移)
▼「認定」事案の内訳(年代別内訳、性別内訳、疾病別内訳)
▼「否認」事案の内訳(理由別内訳)
▼【今月の分析】心筋炎/心膜炎の健康被害認定の年代別内訳
▼審査結果データベース
(※ 毎回、同じ項目について掲載するとは限りません)

***

審査状況の概要

4月は新型コロナワクチンの健康被害に関する審査会が3回開かれ(7日、17日、20日)、計450件の審査結果が公表された。

4月20日現在、新型コロナワクチンの接種者から7288件の健康被害の申請が受理されている(ただ、受理するのは各自治体で、この数値は自治体から厚労省に届いた件数である。リアルタイムに各自治体が受理している件数はこれを上回るとみられる)。

このうち審査が終了し、「認定」もしくは「否認」の結果が出たのは4割弱の2704件にとどまっている。

月別審査状況

4月の審査件数(審査結果の発表件数)は450件であり、1ヶ月あたりの審査件数としては最多であった。3月から審査件数が大きく増える傾向となっている。

今年2月までの1ヶ月あたりの審査件数は200件を超えることはなく、1ヶ月平均にすると約95件であった。3月から2ヶ月連続で月400件超えとなり、ペースが急加速している。

(注)月別の新規受理件数は、前月の最終回の新規受理件数と当月の最終回の新規受理件数の差分をとった数値であり、厳密な当月分(1日〜末日)の新規受理件数ではない。

(注)月別の新規受理件数は、前月の最終回の新規受理件数と当月の最終回の新規受理件数の差分をとった数値であり、厳密な当月分(1日〜末日)の新規受理件数ではない。

ただ、上記のとおり新規受理件数は3月から増加傾向にある。

以下のグラフのとおり、審査未了件数は昨年12月以降、4000件超の水準が続いており、大きく減少する状況には至ってはいない。

月別審査件数のうち「認定」「否認」の内訳は次のとおりである。

以下、「認定」事案の内訳や、心筋炎・心膜炎の認定事案の分析などをみていく。データベースの最新版は記事の最後に掲載している(4月7日までのデータベースはこちら参照)。

***

無料

***

この記事は無料で続きを読めます

続きは、1262文字あります。
  • 「認定」事案の内訳
  • 「否認」事案の内訳
  • 【今月の分析】心筋炎/心膜炎の健康被害認定の年代別内訳
  • 審査結果データベース

すでに登録された方はこちら

読者限定
COVID-19ワクチン 後遺障害事案の審査進捗率が判明
読者限定
COVID-19ワクチン 10代未満の健康被害も初認定
読者限定
COVID-19ワクチン 接種者人口あたり健康被害認定者数を分析
読者限定
COVID-19ワクチン健康被害 死亡事案の申請は毎月50件 7割が審...
読者限定
【速報】COVID-19ワクチン健康被害 10代の認定も300人に
読者限定
COVID-19ワクチン健康被害の認定 約4000人に 死亡事案の審査...
読者限定
COVID-19ワクチン 被害救済「否認」の割合が上昇傾向 接種との因...
読者限定
【速報】COVID-19ワクチン健康被害 10~40代の172人認定(...